ナヴィゲーションの練習で、たまに地図なしコンパスなしアタック練習という練習をします。目的は2つ。市街地でも地形は読めるので、地形ベースでのナヴィゲーションの練習、もうひとつは市街地ロゲイニングでのナヴィゲーション精度の向上。
ということで、先週ランニングの最後に、洗足池~小池公園の500メートル程度のアタックをやってみたら、見事に迷ったというお話。見事に迷って、現在地把握ができなくなりスマホのGPSに頼ることになりました。あんまりなので、どこで方向感覚をロストしたのか、どこで間違ったのかを認知、地形から分析してみました。
そんな記事読まねーよ。とか言わないで下さい。一部マニア向けの記事・・・。
目的地とプラン
洗足池から小池公園に行くだけ。いつもは小池公園の横の道を通るのですが、違う道からのアプローチを試しました。地形はざっくり把握していた(つもり)なので、「登る、右に曲がる、下って谷筋に入る」というのがプラン。
いつも通っているルート
* 地図画像は© OpenStreetMap contributorsを利用していますのでライセンスはCC BY-SA 3.0に準拠します。しかしOpenStreetMapに全く貢献してない使い方ですが。。
実際に通ったルートを追記
赤が実際に通ったルート、手前側の道からアプローチ、しかし最後なんだかわからない場所で途方に暮れる。マップアウトしているのは手抜きではなくその時の気持ちを表しているのかも。
おしい!というか、民家の間の狭い道からアプローチすれば問題なく目的地に着いたのに、なぜかその後方向もわからなくなるくらいロスト。何があったのか?
迷った理由を考えてみる①
コンパスと地図を持っていなかったから。というまあもっともな理由はおいといて、表面的な考察は、直角に曲がっていない角で方向感覚を失ったのではないか?というもの。 上の円が該当箇所。
うん、前にもこういう曲がり角で方向感覚失ったもんなと納得しようとしてみるも、下の円(緑)では道一つ横の通りにいるという確信を伴った認識があったので、これだと説明がつかない。
迷った理由を考えてみる②ー高低差をマッピングして考えてみる
あんまりに納得いかないので、Web等高線メーカーで高低差を出してみる。しかしブログに載せるためにどう処理 (権利関係の申請)をしていいかわからないので、印刷したOpenStreetMapに高低差を手書きで書きだしてみるとこんな感じ。
* 地図画像は© OpenStreetMap contributorsを利用していますのでライセンスはCC BY-SA 3.0に準拠します。しかし再利用しようがない度が増してるのが申し訳ない。
1m単位の高低差にすると結構微妙な地形と角をこえてるもんなぁと思うも。依然として納得がいかない。蛇足ですが、申請プロセスなり、コピーライトの付け方が明示されていればオリジナルの地図を載せやすいのに全くわからないのも納得がいかない。
迷った理由を考えてみる③ーどういう風に状況を認知していたから迷ったのか?
どういう風に状況を認知していたからこうなったのか?と、掘り下げて考えてみると、こうではないかとの推測が。
①の地点で、当初に考えていたプラン、「登る、右に曲がる、下って谷筋に入る」という一通りの手続きが完了している。なので、②で登っている時に違和感を感じる。勝手な思い込みでここは谷筋を横に移動する(高低差がない)という認識だったので。
さらに、地図もコンパスもないので、ここから地形ベースでリロケーションを試みる。つまり谷筋の地形をベースにうろうろしてみる。これが失敗、谷筋にいることを認識しているうちに、方向がわからなくなり現在地と方向感覚をロスト。ちなみに猛暑の夕方ではじめて走る道だったので来た道も忘れる(爆)。
「ここはどこ?」
スマホを開いて現在地を把握しようとするも「???」がいっぱい。
つまり自分なりの結論としては、1.想定と地形がずれていた、2.認識していた地形とのギャップで「方向が違うのではないか」との疑問が生じた、3.やみくもに動いてリロケーションに失敗&現在地ロスト、4.来た道も忘れちゃう。のではないかと。4はまあ、ぜーはーしながら走った後なのでと思うのですが、オリエンテーリングとか山歩きとかでも同じ状況になりかねないのは確か。
うーん。(納得したけど残念な結果)
素朴な疑問:コンパスがあったら迷わなかったのか?
ロゲなら②で地図とコンパスを確認していればリカバリー可能でした。「コンパスだけでももっていれば違ったのでは?」 と現地で思ったのですが、なんとなく北側に小池公園があるという認識しかなかったので、そもそも方角を正確に認識していなかったのでコンパスだけでリカバリーできた可能性は7割くらい。
結論①:道を踏み外すのは簡単
自分が方向感覚を失っていく認知的なプロセスに近づけた気がします。地図とコンパスがない状態では方向感覚自体が非常にあいまいなので、一度方向感覚を失うと、迷子になるのは意外と簡単。自分の現在地ロストの傾向として「1.想定していたのと違う地形で予想と違う地点にいると思う」→「2.焦る」→「3.動いてリカバリーしようとする」→「4.方向感覚を含めてロストする」という流れがあるような気がます。3でのリカバリー率が70%くらいあるのですが、残り30%は地獄。
山で地図とコンパスがあっても見ないで動いている時はこれと同じ状況になるわけで。マップコンタクトの頻度は注意しないと危険かも、あと違和感を感じたら動いちゃだめかも。
結論②:スマホによるリロケは意外と難しい
今回スマホのGPSでリロケしましたが、一旦方向感覚を失ったのちに方向感覚を取り戻すのに時間がかかりました。山でもスマホに地図をちゃんと入れれば役に立つみたいな議論があるけど、迷ってから見る場合は、スマホを使ったリロケーションの訓練をしとかないと、迷ってから見るだと結構辛いと思われる。これは競技では使わないけど、登山スキルとしてどこかで練習したいと思ったり。
結論③:ロストした時にやみくもに動く前の手続きを考えなきゃ
今回地図もコンパスもなかったとはいえ、来た道と不明になった時点で方向をある程度記憶しておけば、方向感覚まで失うことはなかったわけで。地形ベースのナヴィゲーションに切換えるにしても、数ステップ足りなかったのかなと思います。やみくもに動く前に来た道を振り返るなど、手続き的に何かがいる気がします。何がいるのかは今後の課題。
最後に
こんな記事マニアックすぎて誰も読まねーよ。とか言わないで下さい。この行を読んでる時点であなたは最後まで読んでるわけですし。ではでは。